参考文献
この記事は以下の書籍を参考に作られています。
お店の元からある強みはなんなのか?
経営コンサルタントとして働いてみたいと思っていますか?
そんなあなたはコンサルタントの基本的な仕事内容について知っておく必要があります。
あなたの顧客は中規模の会社かもしれませんし、街にある小さな飲食店かもしれません。
しかしどのような業態であってもコンサルタントがやるべきことにあまり代わりはありません。
お店の強みを把握する
そのお店がもとから備えている強みとはなんでしょうか?
経営母体がしっかりしていて資金が潤沢にあることでしょうか?
職人気質で質のいい商品を提供できるようなお店でしょうか?
それともとにかく弱小で資金もあまりないような場末の喫茶店でしょうか?
コンサルタントがたてる経営戦略の柱は基本的に三つしかない
コンサルタントが店舗の営業改善を店舗にアドバイスする上で取るべき戦略は以下の三つしかありません。
そしてそれぞれの軸に合わせて店舗の経営方針にブレがないように、一貫性のある戦略を取らないといけません。
例を挙げましょう。
家電量販店の最大手はヤマダ電機です。(いまの家電最大手は本当はAmazonかもしれませんが)
次に、他の家電量販店が追随をしていて、最後に末端の街にある小さな電気販売店があります。
大抵は取れない強者の戦略
コンサルタントが店舗の営業改善のコンサルをする上でもっとも経営者側にアドバイスする機会が少ないと思われるのがこの戦略です。
いわゆる「規模の経済」を活かして安売りで徹底的に強者の戦略を取る方法です。
ヤマダ電機の売り場に行くとわかりますが、どの家電も売れ筋しか置いていません。
パソコンのコーナーに行くと、ビックリするくらいパソコンの種類が少ないことがおわかりいただけると思います。
そして「他店よりも高ければ必ず安くします」というポップが貼られています。
これは強者だからこそ取れる戦略です。
売れ筋しか置かないのは、それが大量生産品だからです。
大量生産品ということはライン製造で、コストを安く抑えることができているということです。
もともとのコストが安いのだから、いくらでも安売りができます。
さて、同じことをヤマダ電機の近くにある街の場末の小さな電気屋さんがやって、果たしてその商品は売れるでしょうか。
ヤマダ電機との価格競争に敗れてしまうに決まっています。
これでは勝負になりません。
逆にヤマダ電機側からすれば、他がどんなに安く売ろうとしても、もともと大量に安く仕入れた商品だから強気でいくらでも安くできます。
これが強者の戦略です。
しかし店舗の営業改善にあたってコンサルタントとして働くあなたが小さな店舗のオーナーにこの戦略をアドバイスすることはほとんどないでしょう。
なぜならそのひとたちは「規模の経済」からはほど遠い状態にあるからです。
品質勝負の戦略
そこで別の戦略が必要になりますが、ひとつは品質で勝負をすることです。
たとえば小さな町工場の営業改善をするのであれば、この戦略が取れるかもしれません。
町工場ということは職人さんがいらっしゃいます。
職人さんがひとりひとり手作業でしか作れないものを販売しているならなおさらです。
大量生産品にはない、手作業でしか出せない品質というものがあります。
これを活かして、品質で勝負するのです。
他の例を挙げます。
街の喫茶店を例にすると、店主がやたらとコーヒーに詳しくて、世界各国からコーヒー豆を買い付けているとします。
これがこの喫茶店の強みになります。
もしもこのお店がただ単に普通の喫茶店のようにコーヒーショップをただなんとなく出しているだけなら、あまりにもったいないというものです。
「うちは豆にこだわっています」「世界各国からコーヒー豆を集めています」「どうぞ、コーヒー好きのみなさん、うちへ来てコーヒー豆による味の違いを楽しんでいってください」
たとえばこのように宣伝すれば、全国からコーヒーマニアたちが集まって来るかもしれません。
大事なのは、すでにある強みを活かすということです。
前述の町工場であれば、手作りであることを売りにして、ライン製造ではないオーダーメイドに力を入れるなどの戦略が考えられます。
ここで大事なのは、すでにその店舗が有している強みをうまく生かすということです。
もちろん新しく強みを作り出すことも可能ですが、それには新たにコストがかかってしまいます。
できるならすでに存在する強みをうまく活かしてあげることで、店舗の経営者さんも自分の経験を活かせるわけですから、喜びもひとしおになることでしょう。
顧客密着型の戦略
最後が通常、弱者が取るもっとも現実的な戦略となります。
うちには職人もいないし、独特のこだわりなんかもないし、そんなこだわりを出すお金もない。
という場合に取る戦略が、この「顧客密着型」のサービスとなります。
お客様との距離をより縮める戦略ということになります。
喫茶店であれば、お客様がつい長居したくなるような、何度も足を運びたくなるような店舗にすることです。
そのためには気遣いが必要になります。
お客様が求めているものをこちらが先回りして提供できるくらいの気遣いが必要です。
トイレをキレイにしておくのは当然のこと。
ついつい長居したくなるようにチェーンのコーヒーショップのような内装にするのではなく、どこかエスニックな雰囲気にするとか、独自の色を持たせるのです。
店舗を居心地よくするのは当然のことです。
またお店に立つひとの笑顔は当然に欠かせなくなります。
バイトを雇うなら、接客が好きだ、というひとを雇う必要があるでしょう。
他にも例を挙げますと、最初にヤマダ電機の例を挙げましたね。
いま地域の小さな電気屋さんがどうやって生き残っているかを知っている方は多いのではないでしょうか?
彼らがやっているのは、この「顧客密着型」の戦略です。
年金生活をしているような老夫婦の家まで行って、エアコンや冷蔵庫の修理をしたり、室外機の交換をしたりなど、それこそ地域に「密着」したサービスを展開して生き残りを計っています。
これは当たり前ですが、ヤマダ電機はやらない領域です。
戦略は強者と競合してはいけないのですね。
各戦略をごちゃまぜに組み合わせてはいけない、一貫性が大事
ここで大事なのは、戦略には常に一貫性が重要ということです。
たとえば品質勝負の戦略を取るお店で「いまだけの20パーセント割引クーポン」なんてものを配布し始めたら馬鹿者ということになります。
品質で勝負するというのはライン製造の大量生産品とは違って、それぞれひとつひとつの商品に手作りや手間をかけただけのコストがかかっています。
そしてお客様はそのことをよくご存じです。
さきほどの品質勝負のコーヒーショップの例でいけば、世界各国からマニアックなコーヒー豆をたくさん仕入れてくれているお店があるなら、お客様は高いお金を払ってでもそのマニアックなコーヒーを飲んでみたい、と思って来店してくださいます。
別に安くなんてしなくてもお客様は来るんですね。
そもそも他にそんなお店が滅多にないからこそ、お客様はそのお店に価値を感じて来てくれるわけです。
お金の問題じゃないんですね。
それなのに安売りするような姿勢を見せる必要はありません。
繰り返しますが、安売りしなくてもそういった店ならお客様は来てくださいます。
そしてそれは自動的に顧客のターゲティングになります。
つまりこのマニアックなコーヒーを飲ませてくれるお店は、お金に余裕がなさすぎてコーヒーはインスタントでいいや、というようなお客様は最初から相手にしていないということでもあるわけです。
このように、戦略の軸が決まってくると、自然と戦略に一貫性も生まれてきますし、顧客のターゲティングも自動的に決まってくるのです。
安売りのチケットを出すのはヤマダ電機のような強者の取る戦略です。
「顧客密着型」の戦略も同様です。
「顧客密着型」の戦略なら、お客様はそのお店の顧客に密着したサービスにお金を投じているのであって、それを安く手にしたいからお店にやってくるわけではありません。
ここをはき違えてはいけないのです。
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いかがだったでしょうか?
店舗改善のコンサルタントのひとに必要な視点は以上のようになります。
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