デメリットはちょっと独特かも
参考文献
この記事は以下の書籍を参考に作られています。
大学事務のお仕事に就きたいですか?
ちょっと待ってください。
大学事務のお仕事にもデメリットがたくさん存在します。
ここではデメリットとメリットの双方を比較してみたいと思います。
大学事務のお仕事・デメリット
一般常識が通用しないことが多い
最大のデメリットは「職場の人間関係が異世界であること」です。
どの職場でも質の悪い上司や先輩はいます。
しかし大学事務の世界では「問題のある職員」のレベルが違います。
怖いのは、どこかの大学が特別悪いというわけではなく、まんべんなく大学事務はどこも一般常識が通用しないのです。
他の大学事務に転職しようかなと考えても、大学事務の職場環境はどこも似たり寄ったりらしいのです。
なぜそのようになるのかというと、
- 大学事務という「仕事そのものの簡単さ」
- 大学事務の「管理職世代は頭が悪すぎる」
という現実にあります。
大学事務の仕事は簡単なんです。
言い方は悪いですが、たとえ頭が悪くても、長く経験すればだれでもできるようになる仕事ばかりです。
そのため「人生における当たり前の努力」をしたことのないひとたちが、そのまま管理職になれる世界です。
学力、学歴の問題ではなくて「努力を知らないひと」と一緒に働くことは、相当にストレスがかかります。
指示や説明ができないだけではなく、そういうひとたちは「情報を囲うこと」で自分の地位を上げようとする傾向にあるからです。
仕事が簡単すぎるがゆえに「決して優秀ではない人材」が情報と権力を握ってしまう。
それが大学事務の世界です。
他にもデメリットはありますが、このデメリットは一番恐ろしいです。
大学事務を続けるにあたって、この「大学独特の人間関係のストレス」をいかに割り切ることができるかどうかにかかっていると思います。
人間関係がせまい
ほとんどの私立大学は「想像よりも小さな組織」ということがわかります。
100~150人程度の大学も多いです。
大学にはいちおう人事異動の制度もあります。
しかし定期的に人間関係がリセットされるかというと、そうでもありません。
そのそも組織そのものが小さいので、他部署の人間とも頻繁に関わる必要があります。
嫌なひとがいても、そのひとが退職しない限り縁を切ることはできません。
仕事が単純すぎる
暇そう、というイメージの強い大学事務の仕事ですが、一部の恵まれた私立大学をのぞいて、実際のところそこまで暇でもありません。
やらなければならないことがたくさんある日も当然あります。
しかし「仕事の量・求められている質」を冷静に考えると、あまりにも簡単すぎると思います。
どれくらい簡単かというと、
- 今までの人生で蓄積してきた知識が、すべて頭から溶け出してしまいそう
- 頭の中にもやしを栽培できそう
- こんな仕事を何十年もしたら頭がくさりそう
とかなり本気で考えるくらい簡単です。
裁量というよりも「思考力」を必要とする機会が少ない仕事です。
事務職員に与えられている権限なんて、どの大学もたかが知れています。
決められた規則に基づいて、正確にこなすことが求められている仕事なんです。
大学事務に転職する前は、
- やりがいなんて自分で見つけるもの
- 残業がなくてそれなりに給料をもらえるなら、やりがいなんて必要ない
と言えると思います。
しかし、これをうらやましいと思った方は一度よく考えてみてください。
仕事があまりにも簡単ということは、仕事で自分の成長を感じることは、ほぼないということです。
仕事で達成感を感じることもほぼありません。
個人の裁量がない、簡単な仕事ばかりなのでそれはそうだろうというものです。
想像を絶するレベルの人間でもできる仕事をすることになるわけです。
これあとあまりにも視野の狭い人間になってしまうような気がします。
このデメリットを割り切って働くことが出来れば、楽な職場です。
仕事で成長することはあきらめて、定時で帰ることを目標にすることです。
自己研鑽に励みたいなら、それはプライベートで、のほうがよいと思います。
休日出勤が多い
私立大学は土日祝日にオープンキャンパスや入試がある場合が多いです。
そのため、休日出勤は多いです。
ただしオープンキャンパスの動員は、担当課に配属されない限りそこまで大変ではありません。
3時間誘導→1時間休憩→3時間誘導→終了
という感じです。
学生と深く関わる機会はない
これはひとによってデメリットというより、メリットになると思います。
学生と関わるなんてめんどくさい、という方にとってはメリットになるでしょう。
実際に大学生の文化祭などを手伝わされたりすることはありません。
あくまで大学事務は、裏方に徹する仕事なんですね。
他部署が遠い
大学によっては、他部署がとても遠いです。
キャンパス内のあちこちに建物が点在していることが多いからです。
届け物に行くときなどは大変です。
これは小さなデメリットです。
大学事務のお仕事・メリット
さて、ここからいよいよメリットにお伝えしていきます。
ここまでデメリットについてお話してきましたが、では大学事務のお仕事はおすすめできないかというと、そんなことはありません。
以下のようなたくさんのメリットがあります。
業務量が少ない
すでにデメリットのところで申しましたが、本当に業務量は少ないです。
もともとブラックな職場で働いていたひとが大学事務に転職をすると、その業務量の少なさにビックリするでしょう。
残業も少ないです。
ブラックな職場にいたひとは、残業が少ないとこんなにもプライベートの時間を確保することができるんだと驚くことでしょう。
自分のためにこれだけ時間を使えるというのは恵まれた職場だと思います。
突発的な業務はほぼない
大学の事務ではほぼ毎日がデスクワークです。
保護者からクレームが入ったとしても、充分に対応できる範囲内です。
おまけにクレーム自体の数が少ないので、電話が長引けば管理職が対応することになります。
私立大学からすると、保護者も学生も大切なお客様なので、「先生と話したい」と言われれば、そのまま研究室に回すように言われていました。
大学の先生は良識的な人が多いので「こんな電話を回さないでくれ」などと事務員にクレームを言う人もほとんどいません。
そのため日中の仕事はサクサク進みます。
基本的には誰にも邪魔されないので、自分さえちゃんとがんばることができれば、今日やるべき仕事は今日中には終わります。
毎日どこにも出張しなくてもいいということは、服装だって自由です。
お給料は普通にもらえる
残業はほとんどないため、ブラックな職場にいたころよりも年収は下がるかもしれません。
しかしこの程度の仕事でこんなにもらえているのだから贅沢は言っていられません。
充分だと思います。
楽な仕事で、残業もない生活を手に入れることができ、お給料がそれなりにもらえる。
それで充分だと思います。
休みが取得しやすい
とても休みが取得しやすいです。
振替休日は確実に取得できます。
ただし管理職はそれほど休めません。
しかし管理職に遠慮して休みをもらわないなんてもったいないです。
なぜなら管理職は、大学事務の平社員よりもはるかに高いお給料をもらっているからです。
研修が少ない
研修はあったとしてもとても少ないです。
- 大学の概要についての内部研修
- 民間の研修に自主参加
- 制度改定の勉強会に参加
くらいです。
少なくともグループディスカッションのように、無駄に気付かれする研修がないのがいいところだと思います。
オフィス環境が良い
ひとりひとりの机がとても大きいです。
「両袖机」といって、左右に三段の引き出しがついているデスクが全員に支給されています。
全部で6個の引き出しが、自由に使えます。
しかしそもそも引き出しに入れる書類の量が、絶対的に少ないのです。
だって、そもそもの仕事量が少ないですから。
また私立大学のお手洗いはとてもキレイです。
清掃も業者に完全委託です。
「お手洗いが汚いと学生が集まらない」のは大学界でも常識になりつつあるので、有名私立でなくても、お手洗いのキレイさは重視している大学が多いと思います。
私学共済が手厚い
私立大学の職員になると、私学共済に加入することになります。
私学共済は、福利厚生がどこよりも充実しています。
ゴミの分別・清掃が楽
ごみの分別はほぼしなくていいくらいです。
何を捨ててもOKです。
大学は敷地面積がかなり広いため、民間の清掃業者と、そういう契約をしているところが多いです。
業者に丸投げというわけですね。
部屋の温度が快適
部屋は常に空調で快適な温度に調整されています。
校内の緑に癒される
どこの大学も共通していることですが、大学の構内には必ず木が植えられています。
大学の構内は、学生が毎日過ごしやすいように環境が整えられています。
結果的に職員にとっても過ごしやすい環境になることが、嬉しいポイントだと思われます。
各種仕事内容の紹介
総務部門
大学事務職に必ずあるのが、お給料計算などを担う総務部門です。
この部署では学生と関わることはまずありません。
教員と職員のサポートを全面的に担います。
学生支援部門
この部署は学生と関わることがメインになります。
学生が円滑に学校生活を送れるように、全面的にバックアップするのが仕事です。
- 奨学金の申請手続き
- 学費の徴収
- 履修登録・休学・復学の相談
などです。
就職支援部門
この部署は学生生活の支援ではなく、卒業後の生活のためのバックアップがメインとなります。
- 教育実習の手続き
- 進路相談・エントリーシートの添削
- OB訪問
- 学校に届く求人の翔かい
- 新しい求人の開拓
教師とは違う立場から、学生たちの未来を直接サポートすることができる部署です。
研究開発部門
大学は、教育と研究の場です。
大学は「自身の大学の功績」を自らアピールすることで、いろいろな研究開発費を獲得することができます。
具体的にはまず大学に研究開発費の公募をお知らせが届きます。
中には毎年必ずある募集もあるので、それらは教員と事務員で情報を共有しています。
「教育機関を事務職員として支える」ということは、長期的な視点で考えると社会貢献につながります。
産学連携部門
産学連携部門は志望動機として一番使われやすいそうです。
大学の本質は、地域社会との共存にあります。
大学で得た研究結果は、地域社会に還元することが大切だと考えられています。
「公開授業」という形で土日に地域の方が参加できる講義を開講している私立大学は多いです。
ただし事務職員はあくまでも、裏側のサポートがメインです。
公開授業もあくまで補佐です。
入試広報部門
少子化の影響で定員割れすることの多くなってきた大学ですが、そのため、多くの私立大学では高校に対して営業をかけます。
近隣他府県の高校にパンフレットをもってごあいさつにいきます。
これはけっこう大変なお仕事ですね。
大学事務のお仕事の中でも最も大変な部署かもしれません。
転職活動の準備をする
いかがだったでしょうか?
大学事務のお仕事は残業も少なく、仕事内容も割と簡単で、それでいてプライベートの時間もたくさん確保することのできる素敵なお仕事であることがおわかりいただけたかと思います。
もっとはるかにやりがいのある仕事がいい!という方にはおすすめできませんが、上記のメリットに魅力を感じた方は、今すぐにでも転職サイトに登録して、転職活動の準備を始めてください。
いますぐのほうがいいです。
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後回しにしておくと、結局だらだらと時間が過ぎて、いざ転職活動をしようとしてもめんどくさくなって先延ばしにしてしまいます。
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