未経験で経理へ
この記事は以下の書籍を参考に作られています。
未経験の経理のひとが体調を崩しやすい理由
この体験談を語ってくれた方はSNSで転職前に情報収集を行っていたらしいです。
しかし当該のアカウントを見ると、休職していたり、すでに退職していたりする方が多かったようです。
休職者・退職者は「企業経理の未経験者」が圧倒的に多かったといいます。
おそらく税理士事務所では、休職制度が整っていない場合が多いことがその理由のひとつだろうとのことですが、それ以上にこの仕事の未経験者は「病みやすい」ということがあるように思えます。
先輩との知識量の差
この経験談を語ってくれた方は簿記の2級を所持していたそうですが、「経理の本質は」はあまり理解できていませんでした。
その理由は、消費税法や所得税法など、基本的な税法が頭に入っていないからでした。
なんとか仕事をこなすことはできましたが、周りの先輩たちや上司の会話は、さっぱり理解できませんでした。
イレギュラーな処理が発生したときの対応などを先輩たちが相談していても、この方には
- 何が問題になっているのか
- 結局どういうはなしで決着したのか
がさっぱりわかりません。
「周りの会話についていけない」は、未経験経理あるあるです。
これは精神的にかなりのストレスになります。
「方針を先に出して欲しい」と言われる
困るのは「自分の担当業務においてイレギュラーな処理が発生したとき」です。
経理の仕事は、基本的にはルーティン作業です。
7対3くらいの割合でイレギュラーな業務が発生します。
そのとき、上司から「こういう流れで処理したいけどどうか?」という形での質問を心がけるように言われます。
しかし、その会話の内容がわからないわけです。
そのため「質問する前に自分なりの答えを用意する」という作業のハードルが非常に高くなります。
- 自分で考えてもわからない
- 経理のプロである上司の説明もよく理解できない
- 自分の方針を先に出せと言われてもわからない
- だんだん質問がしづらくなる
これだと病みやすいのは当然かと思います。
ちなみにこの方は、心が病んでしまわないように、思ったことはとりあえず口にするように努力していたといいます。
「先に方針を出してくれるのがベスト」と言われたので、現状の私にはその方針の判断すらつかないから難しいと、正直に言いました。
すると上司からは「自分なりの方針は別に間違っていても良い」と意外な答えが返ってきました。
その理由は「そうしないと逆に知識が増えないから」だそうです。
自己肯定感が下がることしかない
未経験者だと、システム入力のやり方や、自分の担当業務について覚えるだけで大変ですが、誰も褒めてはくれないし労わってもくれません。
その上、上司の話はよく理解できないし、先輩たちが何を話し合っているのかさえよくわかりません。
この状況に精神的ダメージを受けないようにするためには、
- 先輩に追いつけるように全力で努力する
- 追いつけないことは当然のことと受け入れて、自分なりにがんばる
あんまりがんばりすぎないほうが、結果的に吉と出ると考えているようです。
未経験経理が転職活動してわかったこと
資格で意欲を示すことができる
日商簿記は2級は持っていたほうがいいとか、1級じゃないと意味がないとかいろいろ言われていますが、「重視されるのは資格ではなく実務経験である」ということです。
もちろん未経験で経理職に転職したい場合は、2級よりも1級まで取得しているほうが有利だとは思います。
しかし事務所の先輩方に聞いてみると、
- 簿記の2級を取得したなら次は税法の勉強をしたほうがいい
- 1級合格に時間を割くなら「消費税法」などを勉強した方がいい
とみなさん口をそろえて言われます。
給料が安すぎる
給料は他のところよりも安いです。
経理職の良いところ5選
3年経験すれば転職しやすくなる
経理職は転職がしやすい仕事だと言われています。
最初の1社に入社するのが難しいのは、実務経験が重視される職種だからです。
裏を返せば実務経験者を求めている求人がとても多いわけです。
よく見かける求人が
- 実務経験3年が必須
- 年数に関わらず実務経験者歓迎
というものです。
これはある程度の期間において経理を経験しているひとを採用すれば、少なくとも伝票入力くらいはスムーズにできることが推測されます。
基本はルーティーン作業
経理職は業務の線引きがはっきりしているので「これってわたしの仕事なの?」というものが突然降ってこないのがいいところだなと思います。
知識がリセットされない
経理の仕事で必要になる知識は、基本的には税の知識です。
- 基本的な簿記の知識
- 財務諸表に関する知識
- 消費税法、所得税法など税法の知識
などが必要になります。
覚えた知識が無駄になることはありません。
経理の仕事は「資産型」だと感じます。
経理の仕事を長く続ければ続けるだけ、自分の知識と経験が増えていきます。
- 覚えたことが無駄にならない
- 転職することになっても絶対に役に立つ
自分の努力だけで、自分のレベルを上げることができる。
これは経理職の大きなメリットだと思われます。
自分次第で上司を超えられる
企業経理ではそこまで努力するひとはあまりいないように思えますが、仮に税理士試験に合格すれば、上司は簡単に超えられるでしょう。
コミュニケーション能力が低くてもなんとかなる
経理の仕事はコミュニケーション能力が必要とよく言われます。
ただし「他のひとに依頼する」「協力して動かないといけない」ということが少ない仕事です。
たとえば「みんなで協力して会場の設営を考える」とかのほうが苦手です。
経理の場合は、質問や相談を受けるといっても「経理知識の解説」にすぎません。
たとえコミュニケーション能力が不足していたとしても、経理職なら「知識や経験」で補うことができます。
また仕事の線引きがはっきりしている業務だからか、自分をしっかりと持っているひとが多いと感じます。
「無意味に流されない」という選択をとれるひとが多いです。
たとえば会社の忘年会があっても、ふつうに欠席することができます。
この方も一年目から欠席したそうです。
理由を聞かれて正直に「大人数の飲み会が苦手なんです」と言っても、別に角もたちません。
これは会社の雰囲気にもよると思いますが、この方の職場では経理部の先輩方は「仕事とプライベート」の線引きがはっきりしていると感じたそうです。
転職の準備をする
いかがだったでしょうか?
経理のお仕事は簿記などの資格よりも実務経験のほうが大事なんですね。
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